ツギノテ塾 第2回|どうする?老後のお金

「老後2,000万円問題」という言葉が世間を騒がせてから、漠然とした不安を抱えている方は少なくないはず。でも、何から手をつけていいかわからないまま時間だけが過ぎていく——。ツギノテ塾の第2回は、保険総合コンサルタントの辰巳さんと、介護事業を手がける中川社長をゲストに迎え、老後のお金について4つの視点から深く掘り下げました。

現実を直視する:年収800万でも年金は月15〜20万円

どれだけ高い年収で働いてきても、定年後に受け取れる年金は、厚生年金と国民年金の合計で月15〜20万円前後というのが現実です。物価は上昇しているのに年金額は連動しない。社会保険・税負担は若い頃の30%から46%超に増加。手取りはじわじわ減り、年金生活に入るまでに「足りない額」はどんどん積み上がっていきます。

まずやるべきことは、ねんきん定期便やねんきんネットで自分の年金見込み額をしっかり確認すること。転職や再就職を経験した方は、複数の年金手帳が統合されているかどうかも要チェックです。

見えていない「マイナス」を洗い出す

老後の支出は年金だけでは語れません。介護保険料の増加、医療費、住宅のリフォームや修繕、賃貸の場合は高齢になると契約継続を断られるリスクも。孫へのプレゼントや墓じまい・仏壇の整理なども、意外と大きな出費として見えてきます。

今すぐ見直せるものもあります。気づかず払い続けているサブスクリプション、子どもが独立してもそのままの高額死亡保障、リボ払いの金利、携帯電話料金——これらを整理するだけで、毎月数万円単位の改善につながることもあります。

未来に向けて、今からできること

NISAやiDeCoは「早く始めるほど有利」な制度です。値下がりリスクはあるものの、非課税で運用できるメリットは大きく、月々の積立が将来の大きな助けになります。年金の繰り上げ・繰り下げ受給については、80歳前後が損益分岐点の目安。長生きに自信があれば繰り下げ、早めに受け取りNISAで運用するという方法も選択肢の一つです。

また、定年後も週1〜2日働くことは収入だけでなく、健康寿命の維持・認知症予防・社会とのつながりという意味でも大きな価値があります。副業・複業・在宅スキルの習得など、50代のうちからの「自己投資」が、定年後の選択肢を広げます。

お金の話は、家族でする

自分の資産・保険・親の資産状況を家族で共有しておくことが、いざという時のトラブルを防ぎます。認知症になると銀行口座が凍結されることも。相続で兄弟がもめるのは「何百万・何千万」という決して大きくない金額でも起きること。こうした話を「逃げずに、家族みんなで話し合っておく」ことが、何より大切な老後への備えです。

困ったときの相談窓口として、地域包括支援センターや社会福祉協議会を覚えておくことも大切です。

「どんな年の取り方をしようか」と考える

「年を取ったらどうしよう」という不安の目線から、「どんな年の取り方をしようか」という前向きな目線へ——。お金の話は怖くありません。今の現実を知り、見直すべきところを整理し、家族と話し合う。その一歩が、自分らしい老後への「次の一手」になります。

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